看護師界隈で、点滴ルートから「便」を混入して患者を殺害した助産師が話題になっています。

どこから「便」を調達してどのようにルートに混入したのかが議論の的になっていますが、そこが問題ではないように思います。

行為そのものが正気の沙汰ではないのは言うまでもありませんが、何故その行為に至ったのかが重要であって、その狂気に駆られるまでの過程が重要です。

看護師として勤務していれば患者に対して常に慈愛の心を持ち続ける事はほぼ不可能です。

陰性感情を持つ事の方が多くあったりして、「早くどっか行けよ」と思いながら、業務にあたることは常々あるのかと思います。

「塩対応」になる事はあっても、必要なケアをこなすのがごく普通で、患者がいないところで毒を吐いて、辛うじて正気を保つ感じでしょうか。

それでも時に看護師の感情が保たなくなる事がありますが、それに対して病院や施設の組織がそれを受け止める事も、寄り添う事もしないのがスタンダードです。

その先に待っているのは看護師が現場を去るか、最悪のケースとして「自力救済」の道です。

「自力救済」は統治者に被害を訴えるものの、聞き入れられずに、加害者側に直接制裁を加える行為です。

日本では鎌倉時代や室町時代のような中世で、統治機構が未熟な中で頻繁した行為です。

現代の看護業界もある種の中世のような状態で、立場の弱い看護師は切り捨てられて、泣き寝入りを強要された挙げ句に、職場を去る選択をせざるを得ない事が多くあります。

そのような理不尽がまかり通る中で、「自力救済」に走る者がいても不思議ではありません。

今回の事件に関しては「自力救済」であったにしても、やり方が常軌を逸していて、注目を浴びる事になりました。

この先見通しが決して明るいとは言えない看護業界ですが、理不尽を放置していれば、現場の安全はますます脅かされる事になりかねません。

理不尽は放置しておいて解決に至る事はありません。

看護業界が規則が厳しくガチガチだと思われかちですが、決して成熟したガバナンスが機能している訳ではありません。

そこに身を置く皆さんはよくご存知かと思います。

とにかく目の前の理不尽を解決しないと今後も様々な事件が起きるものと思います。

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