今回は、美容皮膚科で働く看護師にとって必要な心構えについて説明します。
美容皮膚科は他の診療科とは違い、患者様というよりお客様としての応対を求められます。
そのため、病院で使っていた言葉遣いや態度のままで患者様の応対をすることはタブーとなっています。
それをしっかりと理解したうえで、業務にあたらなければなりません。
言葉遣いや立ち居振る舞いはもちろん、化粧や髪型などもクレームの要因となりますので、気を抜かないようにしましょう。
立ち居振る舞いに関しては、主に立ち方・歩き方、お辞儀の角度、目線などですが、これらは接遇の基本となりますのでしっかりと勉強して自然に出来るよう練習しておきましょう。
では、実際に勤務する際にはどのようなことに気を付ければよいのでしょうか。
私が入職したばかりの時に指導を受けたことを例に挙げてみます。
言葉遣いに関しては、患者様をさんづけで呼ばずに必ず様づけで呼ぶこと、大きな声を出さず落ち着いた話し方を意識することを特に注意されました。
私は親しみやすさを感じてもらうためにも患者様のことをさんづけで呼ぶことや、元気に大きな声で話しかけたりするのが癖になっていましたが、美容皮膚科では患者様に対する応対としては不適切ということでした。
化粧については、すっぴん・過度な化粧は厳禁であり、清潔感のあるナチュラルメイクをするようにとのことでした。
女性の化粧は身だしなみというのは病院ではあまり馴染みがありませんが、一般企業ではよくあることです。
美容皮膚科はクリニックではありますがその性質から病院よりも一般企業に近いため、すっぴんで患者様の前に立つのは失礼にあたるようです。
それと意外と盲点なのが白衣の着方です。
しっかりと自分のサイズに合ったものを着崩したりせずにきちんと着ること、ナースシューズはかかとを踏まないこと、白衣やシューズに少しでも汚れが付いたら取り替えることなど、言われてみれば当たり前のことなのですが意外と気が付かないうちにやっている方が多いのも事実です。
また、どんなに気を付けていてもクレームを頂くことはあります。
そのような時は真摯に受け止め、自分の接客態度を振り返り反省点を明確にしていくことも重要です。
どんな時でも患者様を第一に考えるのは、他の診療科と変わりませんね。
美容皮膚科で勤務する上でもっとも重要なのは、質の高い接客を行えるよう努力していくことです。
接遇に関して自信がなければセミナーや勉強会に参加するのもよいでしょう。
よりよい接客を目指して頑張りましょう。
※
実際に勤務していた時に指導されたことを書くことで、病院との違いを具体的にイメージできるように工夫しました。

