看護師の中には、シフトに雁字搦めの病院の三交代に疲れてしまって、日勤だけのクリニックに転職したいと思っている方もいることでしょう。そんな、病院からクリニックへの転職を考えている看護師が知っておくべきことをここでは紹介します。
まず一番始めに理解する必要のあることが、病院とクリニックの違いです。
クリニックの場合は経営者としての医師と合うか合わないか、それがもっとも大きなポイントです。総合病院と違い、クリニックが診療している時間帯はずっと一緒にいることになるのですから、合わないとなると大変です。せっかく転職したのに、医師との相性が悪く日々のストレスが大きい方も実際にいます。
総合病院のような大規模の職場では、顔を覚えるのが大変でも患者さんの入れ替わりがありますし、また、シフトによってその勤務帯で組むスタッフの顔ぶれも違いがあります。実はそれが大きな利点になっていることは否めません。
その点、クリニックの場合にはずっと医師とその奥さんと一緒です。スタッフも事務や助手が1人ずついるだけのことも多く、逃げ場がないだけでなく、人間関係をうまく築けないと出勤するのも嫌になってきます。医師やその奥さんの中には、うるさい人だと朝から小言を言い続けたり、人の粗探しばかりする人もいますので、求人に応募するときには細心の注意を払ってください。
そして、できればこの2人とは上手に付き合ってください。そうじゃないと、あれこれと理由をつけて給料を減らされたり、休みが返上になったりすることも実際にあります。
また、病院からクリニックに行くと、ある種のカルチャーショックを感じることがあります。病院で培ってきた看護師としての技術や知識に関しては、あまり必要性がないからです。
もちろん、外来に訪れた患者が急に体調を悪くすることはあるでしょう。そんな時には、看護師として臨機応変に対応することになりますが、ある看護師は、採血と点滴と吸入さえできればクリニックでは働くことが出来る、と言っているほどです。さらには、クリニックは心電図などの機材が古かったり、レントゲンの現像を手動で行うのも看護師の仕事であるなど、病院では絶対に経験のできないことが、クリニックでの日常であることもあります。
病院勤務からクリニックに転職を考えられている方へのアドバイスとしては、クリニックに転職する事のリスク、メリット、デメリットを十分考慮した上で判断してください。そして、まずは病院勤務で様々な診療科での経験を十分に積んでから転職した方がよさそうです。やはり経験が多いほど、クリニックでの仕事に役に立つことは事実です。
今日の部屋持ち:onoi