今やどこの病院でも看護師の専門性を高める目的で積極的に認定資格を勧めている状況です。
脳神経内科看護師が目指すべき認定資格として以下のようなものがあります。
①集中ケア
高度医療や救急医療の目覚しい発展により、集中治療領域での専門的な看護の需要が高まっています。
生命の危機に直面している患者さんに対して生命を守ることはもちろんですが、退院後を見据えてできる限り身体的精神的な障害が残らないように、あるいは二次的な合併症が起こらないように働きかける役割を担っています。
そのためには医学的知識に裏づけられたフィジカルアセスメント力を発揮し、ニーズに応じた高度なケアの提供を実践していく必要があります。
②摂食・嚥下障害看護
加齢や疾患によって摂食・嚥下障害をもつ患者さんに対して、個別的かつ専門的なケアを実践していきます。
嚥下機能が低下することにより脱水や窒息、肺炎を起こす危険性があります。
そのため個々の障害に応じた食事形態の選択や適切なリハビリテーションの実施ができます。
③認知症看護
高齢化に伴い、アルツハイマーや脳血管性など何らかの認知症を抱える患者さんの絶対数は確実に上昇しています。
個々の病因や症状に対して正確に理解し、自尊心が保たれた質の高い生活やセルフケアへの援助を家族も含めた総合的な視点で実践していきます。
④脳卒中リハビリテーション看護
脳卒中による機能障害を持つ患者さんに対して早期からリハビリテーションを実践し、QOLとセルフケア能力の向上を目指します。
また他職種と協力して地域連携を図る際には、より高度な専門性を活かしたリーダーシップを発揮する役割も担っています。
これらの認定看護師はどれも患者さんやその家族に対しての指導や相談はもちろんのこと、チーム内の看護スタッフへの指導や相談も行っていくという教育的な役割を担っています。
それにより自分だけでなくスタッフ全体のスキル向上となり、より専門性の高いチームとしての機能を果たしていくのです。
これらの資格を得るためには看護師として5年以上の経験が必要となり、そのうち3年以上はその分野での職場経験が条件となっています。
またこれまでの看護経験を示す目的でいくつか症例を提出しなければならず、日頃の業務において意識して経過をまとめておく必要があります。
決められた単位数を専門の教育機関で取得しなければならないのですが、約半年ほどにも及ぶ教育期間と割と高額な費用が掛かかります。
従って自分の進むべき専門性や将来についてじっくりと時間をかけて考え、選択することをお勧めします。