脳神経外科と脳神経内科の違いは外科的な手術が必要な場合には脳神経外科で、それ以外の保存的治療が必要な疾患はすべて脳神経内科での治療となります。
一般的に硬膜下や硬膜外、頭蓋内の出血は外科的手術によって取り除く必要があります。
また脳梗塞や脳出血でも大きな血管に病変がある時には手術が適用されます。
ですからそれに伴って看護師の業務内容も違います。
外科では手術前の準備と手術後の管理が大部分を占めています。
緊急手術、計画的な待機手術がありますがいずれも術前には医師から本人または家族への説明があります。
頭部の手術をするというだけでかなりの人は動揺するため、看護師は理解度によって説明を補足したり、最度医師に説明を依頼するなどします。
そのため看護師は当然手術内容については十分に理解しておく必要があります。
術後は経時的に全身状態や傷の状態、ドレナージなどの排液量を観察するため非常に多忙となりますが、日に日に回復していく患者さんの姿にやりがいを感じる看護師は多いようです。
一方脳神経内科では点滴や内服薬による薬物療法と、早期からのリハビリテーションが主な治療となります。
外科では血腫を取り除くことで、元の生活に戻れる確立が高いのですが、脳神経内科の予後はそれほど芳しくない場合がほとんどです。
疾患の完全な回復は難しく、障害を抱えた状態でこれから生活していかなければならないため、リハビリによって少しでも機能を回復していけるように取り組まなければなりません。
脳の障害が大きかったり、高齢者によってはリハビリに対して意欲的に取り組むことが難しいケースもあるため、看護師は患者さんの身体的状態とともに心理状態も観察しながら援助していくようにします。
外科に比べれば一人の患者さんに向き合う余裕があるため、外科的な処置よりも患者さんへの精神的ケアのほうを重視したい人には向いている職場です。
一般的に脳神経外科で働いている看護師のほうが時間に追われ忙しそうで怖そうな感じですが、確かに業務上そうならざるを得ない環境なのでしょう。
脳神経内科でも時間で検査やリハビリに行くなどはありますが、それ以外は比較的自分の動きがとりやすい職場のように思われます。